きょうは雨。T-スクェアで和泉宏隆さんの作った「11月の雨」って曲がつい思い浮かんできます。
今週はたまたまライヴにでかけることがなくて、毎晩静かに秋の夜更けを味わっておりました。
でも昨日、ロシア人のニキタ・ユジャニン教授に体験レッスンを受けてきたのです。曲はドビュッシーの「アラベスク」の1番。
いろいろ問題はありますが、初めてレッスンを受けた2年前とは、見た目も、音も、別人のようになっているのだそうで・・・、もちろん良くなったという意味です(笑)。
レッスンを受けるのは、これで5回目なんですけどね。
たった5回なのに、世界でも超一流の先生には、それだけピアノを上手にさせてしまう力があるのだな〜。
ユジャニン先生に会わなかったら、今のようにはたぶん一生かかってもなれなかったであろうことを考えると、この出逢いは本当にラッキーだというほかはありません。
レッスンのくわしい模様は、そのうち「ショパン」誌上でリポートする予定なので、また、そちらをご覧くださいね。
おとといは、ピアニストの中井正子さんに取材してきました。
こちらはハーフタッチについて伺ったのですが、実際にピアノも弾きながら説明してくださって・・・・ピアノのすぐそばで聴いた音が、美しくニュアンスのあることといったら・・・・!
まるで満開のつるバラの前に立ち止まって、香りを深呼吸して味わったかのような音・・・。もう、ひたすらため息、ため息・・・・でした。
何の楽器でもそうですけれど、最近、生の演奏からは、温度や湿度、空気や香りが感じられるような気がしてなりません。そして生演奏を聴くたびに、毎回、より多くのことに気づくようになっている・・・
ディティールを味わうための感覚って、磨けば磨くほど研ぎ澄まされていくような気がしてならないのです。
ピアノって、練習しはじめてしまうと、どうしても「味わう」ことよりも「音楽づくり」のほうに熱中しがちなんですが、「味わう」ことも、とっても奥深いのだな〜と実感する今日この頃でした。