さっそく帰りの電車の中で読み始めましたが、もうーーーーーー買って大正解!!!!! むさぼるように読みまくってしまいました。
「日本のピアノ100年」は、緻密な取材によって書かれたノンフィクションです。これは書くのに何年もかかってるだろうなあ〜と、ため息。ヤマハvsスタインウェイの確執など、かなり核心に迫った記述が、その世界に引き込んでくれます。
青柳さんの本は、CDと同時発売なんです。ラヴェルの「水の戯れ」「オンディーヌ(水の精)」、ドビュッシーの「水の反映」、ショパンのバラード2番と3番・・・、水をテーマにした曲は、私もだーい好き。それらについて青柳さんは、本では評論し、CDでは演奏するわけです。
青柳さんの本って、ピアニストとして何を考え、何に苦労しながら弾いているのかが極めて具体的に書いてあるんですね。曲をお話にみたてて、どこのフレーズが登場人物の誰のどんなセリフなのか・・・とか、ラヴェルの手の形はこんなだったらしい、だからオクターヴが少ない・・・・とか。
しかもその文章の雰囲気がクールでシニカルで、すごく知的ながら、ちょっとだけミーハーな香り・・・・を感じてしまうのです。このテイストが、もう、たまらないんですね〜。こんな世界が私にも書けたら・・・ため息。
読書の秋・・・ああ、買いたい本がいっぱいで、もうひとつため息が出そうです。