音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

セミナースケジュールはこちらです。 山本美芽オフィシャルサイト

美しいものに触れると、再生できる

引き続きギリシャ旅行の話です。

 

エーゲ海クルーズ3泊4日、天候にも恵まれました。

日の出が7時で、観光のための下船が7時過ぎから。

日の出もたいてい観光しているか、下船のために船で待機している時間だったので

毎日、夜明けと日没を見ていました。

ミコノス島の夕陽

 

毎日、日の出を見て、港への出入りを見て、

昼間は部屋のバルコニーから海や島、雲や空を見て、

夕方は、日の入りを見てから月が出て、光を増していく様子を見て。

 

ふだんはそんなにゆっくり眺める暇なんてないのですが

とにかくきれいで。

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仕事を続けたいけど子どもも欲しい、と決めたときから

ぼーっとする時間は本当にないままもう15年たちました。

さすがに最近は子どもたちが赤ちゃんのころに比べたら人間らしい生活をしていますが

やりたいことは膨大にあって、どうしても欲張ってしまうので

ぼーっとする時間なんてほとんどないまま、毎日フル活動するか、バタンキューと寝るか、

そんな毎日を送っていました。

生産性はまあまあ高いですよ。われながら。時間も有効に使ってるし。

おいしいもの食べたりとかも、していたんだけど、

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ギリシャに行って、きれいな海をみながら何時間もぼーっとしてみて

きれいなものを見てぼーっとする時間が流れていくうちに

自分の内側にあったいろいろな不要なものや硬いもの、ごわごわしたものが、きれいに流れ去っていく気がしました。

そう、なんだか、生まれ変わったような気がするんです。

皮がべりべりっとむけたみたいに。f:id:mimeyama:20180405231739j:imagef:id:mimeyama:20180405231800j:image

 

海だけじゃなくて、遺跡とか彫刻とか、木々や草花、美しいものをたくさん見たし

 

https://www.instagram.com/p/BhMJtypFOc-/

古代アゴラ博物館。一番ステキだなと思った大理石の彫刻

 

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おいしいものもたくさん食べて、

 

https://www.instagram.com/p/BhJSz-cFbgA/

アテネで食べたギリシャ料理。美味しかった!グラタンみたいなのがムサカズッキーニのフライスブラキ 焼き鳥の豚肉みたいな?トマトが味が濃かった!!チーズも風味豊かでハマりました。

 

飲みすぎない程度にお酒もいただいて、

昼にはちゃんと昼寝もして。f:id:mimeyama:20180405232104j:image

そう、午前中に観光、午後はフリータイム、夕方からまた観光というスケジュールだったので、

午後はくたびれて寝ていました。バンクーバーから来ていた女子高生たちは、デッキでズンバのクラスで踊ったりプールに入ったりしていて元気で、有意義に過ごせていてうらやましかったけど、ちょっと無理(笑)

でも、きらきらと光る海を眺めながらバルコニーでうつらうつらして、

「だめだこりゃ。眠い」とベッドに移動して昼寝して、気づいたら日が傾いているの、なかなかよかったです。「えー、寝るの?」と夫はいっていましたが、

はっと目覚めたら家族全員が爆睡していました。まさに「シェスタ」。ちょうど斎藤守也さんの「シェスタ」という曲を聴いていたらぴったりでした。

 

ぼーっとしながら美しいものに触れて自分を再生する。f:id:mimeyama:20180405232254j:image

 

せっかくリセットしたので、もう、この感覚を忘れないようにしたいと思います。

 

 

 

海外に出て「普通」って何か考える

ギリシャ旅行の話、つづきです。

今回、娘には、日本の普通は世界の普通じゃないこともあるってことをわかってほしかった。

いまの中学生は「どうだったの」と質問して「フツーに」という返事が多いようで、私の娘も同じです。「あなたの普通ってどういうのかお母さんにはよくわかんないんだけど。説明して」とかつっかかっていた私もおとなげなかったですけど、あまりに「フツーに」というので本当にイライラした時期もありました。フツーに、という言葉が、自分の半径1メートルが世界であるというような視野の狭さに見えて仕方なくて。

人と人とのつながりとか、食べ物を食べておいしいねって思うこととか、赤ちゃんを見てにっこりするとか、うれしくなると拍手するとか、そういうのは国が違っても同じなのだけれど、

同じでないことってたくさんあります。

今回の旅行でとてもわかりやすかったのは、トイレ。

羽田ではウォシュレットつきのきれいなトイレ。もちろん無料。

飛行機に乗ったらウォシュレットなし。

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ギリシャについたらトイレの流れがよくない。紙がものすごいごわごわ。ギリシャでは普通。f:id:mimeyama:20180404222047j:image

トルコのエフェソス遺跡に行ったら、大理石かな? 石にずらっと穴をあけたプライバシーのないトイレのあとがそのまま残っていました。仕切りがないのが当時は普通。

 

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サントリー二島に行ったらトイレの前にはおばあちゃんがいて1ユーロ払う有料トイレ。これもヨーロッパでは普通。

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アクロポリスのトイレに至っては便座がなし。腰をうかせてスクワット状態を保つ必要があります。便座がないっていうのも国によってはよくあること。

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他にもいろいろありました。今回乗ったのはギリシャの船。私たち家族はアメリカの船にしか乗ったことがなかったため、とにかく段取りの悪さと時間のルーズさに呆れました。まず出港が1時間半以上遅れてミコノス島の到着もその分遅れ。ツアー客が遅くなったから遅らせたとか。寄港地での下船の時間のかかるのろのろした手際の悪さといったら。

日頃、満員電車が数分刻みに来て何万人もの人が整然と移動していくのが当たり前の国に住んでいる私たちにとっては、たがだか1000人や2000人ぐらいが船から降りるのに、なんで1時間以上待って長い行列を作らなきゃいけないのか、とつい思ってしまう。

何時に集合、といわれて集合していても遅れてくる人多数。日本人はみな時間通りでした。そう、日本のように時間にきっちりしていない。日本の当たり前は世界の当たり前ではない。そこで今回発見でしたが、アメリカってきっちりしていたんですね。

日本より雑だよねといつも思っていましたが、ギリシャよりも全然時間通りだしシステマティックです。アメリカは。

でも、食べ物はギリシャ、おいしかったし、人々はみな愛想よくて感じがよく、景色は素晴らしく、アーティスティックなインスピレーションに満ちている。そして、アメリカ資本のお店がとても少なかったです。都会にスターバックスがあったけれど、いわゆる巨大モールみたいなものやウォルマートみたいな巨大スーパー、目に入らなかった。日本のほうが相当アメリカナイズされているのだなと思いました。

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ギリシャ、アメリカ、日本、それぞれ得意な土俵は違うなぁ。と、数日過ごしただけでも、痛感するものがありました。旅行に行くならギリシャだけど。

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旅のあいだ娘と「え??日本じゃありえないね。ま、海外に出たらこういうこといっぱいあるよ」

と何度となく会話しました。

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羽田空港に帰ってきて、羽田のウォシュレットつきのきれいなトイレに行ったとき、ほっとしたなぁ。

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飛行機の窓から見た関西空港と大阪。

 

住むなら日本が好きなんです。でも、日本が普通と思ってしまわないようにしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エーゲ海クルーズ

春休み、娘が高校生になるので部活がない! ということで、長年の夢だったエーゲ海クルーズに行ってきました。

 

20年前から愛読している村上春樹さんのエッセイ「遠い太鼓」に描かれたミコノス島に興味を持ったのがきっかけで、ギリシャに行きたい気持ちが膨らみ、子どもたちもそろそろヨーロッパへのフライトに耐えられるかなと。

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セレステアルクルーズでアテネから乗船、f:id:mimeyama:20180404112113j:image

ミコノス島、トルコのクサダシ(エフェソス遺跡)

れパトモス島、f:id:mimeyama:20180403235210j:imageクレタ島f:id:mimeyama:20180403235148j:imageサントリーニ島とまわり、

船を降りてから、アテネの古代遺跡と、岬にあるポセイドン神殿を見てきました。f:id:mimeyama:20180403235204j:image

 

クルーズは1日に2カ所島を回るハードスケジュールでしたが、4月上旬で暑くもなく天候に恵まれ、夜明けや夕暮れには、エーゲ海のあまりの美しさに、優しい女神の愛情に包まれているような気持ちになりました。

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パトモス島はヨハネが黙示録を書いた洞窟が、怖いくらいに神秘的。

クレタ島ては紀元前の遺跡から出土した壁画やコインを見て、素朴ななかにも強い力を感じました。ベネチア時代の要塞も保存されていて大迫力。

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トルコのエフェソスやアテネアクロポリスといった遺跡は理屈抜きにすごい‼︎  と感動でした。f:id:mimeyama:20180404112432j:image

 

自然と、都市と、遺跡。

美しさの密度がものすごく濃い。

 

アテネや寄港した島では、地元のタクシー運転手さんたちにも大変親切にしていただき、温かい心の交流ができました。f:id:mimeyama:20180403235206j:imagef:id:mimeyama:20180403235149j:image

ギリシャに来た人にはみんなハッピーになってもらいたいんだ」「日本は大好きなんだ。行ってみたいね」と、すごいスピードで飛ばしながら優しく話してくれて、花を摘んで来てくださったり。

小さな島のパトモス島は12台しかタクシーがないそう。生まれも育ちもパトモスだという運転手さんはクルーズ船が着くと「too many people 」と笑っていました。

村上さんの「遠い太鼓」に出てくるギリシャ人は、みないい人で義理堅いのです。なるほど確かに。

 

羽田からエミレーツ航空で11時間、ドバイ乗り換えでアテネまで5時間くらい。待ち時間も入れるとほぼ24時間。やはり遠い。巨大なドバイ空港で深夜えんえんと歩いて乗り換えはちょっと眠い。島も、もっとゆっくり回りたかった、サントリーニ島は人が多過ぎて風情が今ひとつ。函館山をひどくした感じです。それでも行って良かった。

美しいものがなぜ必要なのか。答えはわからないけど、文明が生まれた地に行ってみて、何かが掴めた気がしました。

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少年野球が面白くなってきた

f:id:mimeyama:20180327063319j:imageいまいちよくわかってないながらも、少年野球にじわじわとはまってきました。

きのうの試合。うちのチームが守っている回で、1点とられて追っていました。

ランナー3塁。カキーン。打たれました
あ~2塁超えた!! 
点とられちゃう。

と思ったら、
さっと拾って、チーム一番の強肩の子がビューンとバックホームして、
走ってきたランナーがホームでアウトに。
点とられなかった。

どっちのチームもみんな息子と同じくらいの子たちですが
打っても投げても走っても、みんなカッコいい!!!(涙)

真剣なまなざし。
弱気になってしまう時もある。
それでも毎週どんどんうまくなって、
どんどん落ち着いてきている。

うちのチームは、結局1点差で負けて、みんな号泣していました。

悔し涙なんてそうそう流せるもんじゃない。

泣くほど悔しいくらい一生懸命やれることなんてそうそうない。

私は野球じゃないけど、
同じように、好きなことがあって
ずっと続けてきたから
気持ちはわかる。

もしかしたらこういうのは古いのかもしれないですけどね。
それでもいい。f:id:mimeyama:20180327063521j:image

 

悲しみの粒を音楽が溶かしてくれる

音楽は、喜怒哀楽を表現できる芸術です。

 

例えば、

 

ジャンルを問わず、

悲しみが伝わってくる曲が、あります。

 

日頃ゆっくり味わう暇がなく

我慢してしまっておいた悲しみを

引っ張り出してこれるような曲。

 

自分一人が悲しいのではなく

みなそれぞれに悲しみを抱えている。

 

言葉にしたら安っぽくなってしまうけど、

悲しみをたたえた音楽を聴くと

作った人、演奏している人、聴いている人

みなそれぞれに悲しみを抱えていることが

音で通じ合えて

悲しかったことは消えないけど

心中に残っていた悲しみの粒は

出してきて、音を聴きながら溶かせる気がします。

 

うまいとかヘタとかは

実はどうでもいいこと。

 

芸術は、人間につらさを乗り越える力を与えてくれる、

だから必要。

心の栄養。

 

 

 

 

 

 

横浜カップヌードルミュージアムへ

横浜みなとみらいのカップヌードルミュージアム、息子と行ってきました。

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カップに絵を描き、トッピングを選び、自分オリジナルのカップヌードルが完成です。

トッピングにはキムチやコーン、インゲンなど12種類。f:id:mimeyama:20180321071527j:imagef:id:mimeyama:20180321071540j:imagef:id:mimeyama:20180321071544j:image

 

佐藤可土和さんの手がけた空間はスタイリッシュで温かみがありなかなかでした。

 

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